良いこと書いてあるじゃん

さくっと読み終わりました.素直に良いこと書いてあるな〜と思った.

特に前半から中盤が良い.後半は倫理問題について触れられることが多いため,いまいち心にひびかなかった.というのも,自分の専門が倫理とはあまり関係ないからかな.動物や人間が対象ではないし,お金や兵器に直結しづらい研究だからね.まー,他の分野にとって,倫理観というのは大切でしょうからページ数を取ることも必要なのでしょう.ただし,倫理観についても良いことが,たくさん書いてあります.

これまで,研究するのであれば,研究したいのであれば,「こうすべきだ!」「こうあるべきだ!」と勝手に自分で思っていたことの多くが,この本には書かれていて,ある意味,勇気付けられた感があります.

少しだけ引用させていただきますと…
「最初に『模倣』し,そして『創造』する」.
実践できているかどうかは,置いておいて…スゴク共感.
幅広く科学の知識を吸収し,研究の仕方や考え方を確実に模倣した上で,専門的な分野で創造的な研究に進むことが望ましい.ただし,模倣するにしても,受身になって情報に触れるだけでは身につかない.自分で吸収しやすいように噛み砕く必要がある.そのためには,やはり自分なりに考えなくてはならない.

素晴らしい.初めて研究をする時,新しいことを始めようとする時,必要な心構えでしょうね.

僕や同期は,そんなことはなかったのですが,昨年,今年と入学してきた修士の後輩君達が自分オリジナルを出そう出そうと焦っているように思う.しかし,そんな簡単にオリジナルが出せるわけはないんだから,もう少し基礎的・基本的なことを勉強するとか,教官に言われたことを素直に実行してみれば良いんじゃない(色々と考えて言ってるわけだし)と伝えてきたが,やっぱり最初は『模倣』が大切なんだと,この本を読んであらためて思った.

少し時間を置いて,もう一度読み直そうと思います.そして,もう少し詳しく,この本について触れたいと思います.