回帰

生物学の考える技術―発想のポイントと基礎テクニック (ブルーバックス)

生物学の考える技術―発想のポイントと基礎テクニック (ブルーバックス)

  • 作者: クリスバーナード,ピーターマグレガー,フランシスギルバート,Chirs Barnard,Peter McGregor,Francis Gilbert,近藤修
  • 出版社/メーカー: 講談社
  • 発売日: 1995/09
  • メディア: 新書
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なんとなく,すごく基本的な本を読んでみた.
初めて読んだけど,少しは得るものがあるんだろうね...

  • 仮説が正しいと言う証明は,決してなされない.検定によって否決されたら棄却されるが,どうでなくても,将来の検定で否決されるかもしれないと言う前提の下に,とりあえず保留されるだけなのである.
  • 意味が広く,精密でないために,容易に否定できない仮説もあるが,そういう仮説は役に立たない.
  • わざわざ帰無仮説と言う形で予測を検定する理由は,科学が保守的に進むものだからである.つまり,予測が正しいと言う前提でものを考えることをせず,常に確かな証拠がない限り,注目すべき現象は起こっていないと考えるのが科学のやり方.
  • ノンパラメトリック検定はパラメトリック検定よりも研出力(帰無仮説を正しく棄却する確率)が弱い.
  • χ2については,検定対象とする標本数が少ない時にはあまり信頼性が高くないことを覚えておこう.データ値が20個未満の時や,いずれかの期待度数が5未満の時には,使わないほうが良い.
  • U検定では,群の標本数が等しくなくてもかまわない.ただし,この検定は2つの群を比較する時にしか使えず,一般的予測(両側検定)のみにしか使えない.
  • ノンパラメトリックな分析では群間の差の方向について,具体的な予測を立てることもできる.そこで,2群の場合でもU検定より応用が効く.
  • データを集めて分析する時には,いわゆる交絡要因を避けなくてはならない.
  • 同じ材料からいくらデータを取っても,標本に含まれる材料の数を増やしたことにはならない.
  • 仮説から論理的に導かれる予測は,必ずしも仮説に対する厳密な検定にはならない.
  • 検定の結果,予測が支持されたとしても否定されたとしても,それをもとに仮説をもっと精密にできるということである.
  • 表を用いる場合は,主張の正しさを判断するために必要な情報を全て書き込むことが重要である.通常,そのためには(a) 比較される各群の統計データ(平均±標準誤差),(b)各群の標本数(n),(c)検定検定量,(d)検定統計量の値に対応する確率(p値),(e)説明文,を書くことになる.
  • 相関分析では,データ点に直線を当てはめる操作をしないので,単純に分散図を書けば良い.
  • 個々のデータ点ではなく,平均や中央地で相関を図示した場合でも,言うまでもなく,相関分析自体(相関係数の計算)は,独立した個々のデータ点について行われている.
  • まとめた統計データについて相関分析を行うことは可能だが,データから得られる情報はずっと少なくなるし,nのサイズも小さくなってしまう.
  • 結果には,なぜこのような検定法とデータの表現方法を選んだかと言う理由を明らかにしながら,分析手法を説明し,その正しさを立証しなくてはならない.

ふぅ.